1840年にエルキントン社により電気めっき製法が確立される前のシルバープレート、オールドシェフィールドプレートのソース用Tureenです。

特徴的なメーカーズマークは刻印されていませんが、その銅の地金の透け感（おそらく再メッキをしてあると思うのですが、摘み周りに微妙に銅っぽいピンク色の金属が透けている部分があります）脚やリムの製法（別に鋳造で製造し、後からくっつける）からオールドシェフィールドの製法で作られたお品である事がわかります。

オールドシェフィールドプレートのお品らしく銀の輝きが良く純銀のお品と遜色ない深み・色味があり、ひと目でぐっと惹きつけられてしまうような深い輝きと落ち着いた存在感がとても魅力的です。

地金が銅なだけあり、1192gとかな〜り、ずっしりとした重みがあります。（蓋は軽いです）

ソース用Tureenというアイテムは英国銀器の中ではポピュラーなアイテムで、（食文化の違い故に日本のマーケットではそれ程扱われていませんが）ローストディナーの際にグレービーソースを入れて卓上に出すにも重宝します。
英国製の銀器というとアフタヌーンティーのイメージでティー関連の銀器を思い浮かべる方が多くいらっしゃると思いますが、それと並ぶかそれ以上に沢山残っているのがベジタブルやお肉を入れるサービングディッシュであったり、ソースやスープ用のTureenだったりの食卓に並ぶ銀器達なのです。

Tureenは小さいものから大きなものまで色々なサイズ感のものがありますが、このお品は小さめサイズ
大人数のフォーマルな食卓でなくても、普段使いにもソースにスープにと気軽に使いやすいサイズ感が魅力です。
このようなTureenからソースが注がれるだけで、お食事の特別感がぐっと増しそうですね♪

また小さめのサイズ感から、アフタヌーンティーのテーブルで焼き菓子などを入れてもとても素敵に使っていただけます（長時間入れっぱなしにするとレードル用の穴から湿気てしまいますのでお気をつけ下さい）

オールドシェフィールドプレートは英国では希少価値故普通のシルバープレートより高値で取引をされています。
今回のお品は、オールドシェフィールドとしては手にとって頂きやすい価格での出品です。
是非この機会に、英国銀器を語る上では欠かせないシルバープレート、オールドシェフィールドプレートの魅力に触れていただけましたら幸いです。

※ご希望があれば、サイズの合うレードルをお探しさせていただきます。

サイズ◆1192g　ハンドル端から端までの長さ22.4cm　ボディ幅17cm　縁飾り外側から反対外側の幅16.3cm　高さ17.5cm（摘み込み）　深さ8.5cm程度
コンディション◆とても良い　外観とても綺麗です。摘みの本体との接続部近くに若干ピンクっぽい地金の透けがありますが、これは再メッキする際にあえてオールドシェフィールドである特徴を残す為に地金を残しているのだと思います。（もしくは再メッキをされていない可能性もありますがどちらか判別するのは難しいです）
内部にごく小さい点状のマークや小キズが点在していますが光の加減でわかる程度で（用途的に内部に少し傷が入るのは仕方ないと思います）全体には製造後180年程経過したお品とは思えない程とても状態が良いと思います。蓋のずれや足のガタツキもありません。